バラショウで、公園で、どんなに見事に咲きそろったバラの花を見ても、私にとってはうちのベランダで咲いているバラが一番、って思います。
自分でもどうかとは思うんですが。
客観的な現実でいえば
客観的に見たら、プロが育てたよそのバラの方が断然見事なのです。
写真を撮ると、すごくよくわかります。
よそのバラはすごい! 枝ぶりが見事。葉っぱもきれいにそろって完璧。花の数も素晴らしい。それが一斉に咲きそろって、見応えがあるといったら! さすがプロが育てただけあるなあ。
それに比べて。
うちのバラは、片伸びしちゃって、枝のしげりが左右でアンバランス。剪定もそこそこなので、花の咲く時期もぽつぽつと結構バラバラ、マイペース。それによく見りゃ、あちこちの葉っぱにうどんこ病やらハバチにくわれたあとがある。
100人が見たら100人が、「こっちのほうがキレイ」っていうであろうレベルです。完敗、っていうか、そもそも比べるべくもない。
主観100%でいうならば
でも、私はうちの子のほうがかわいい。
そう自分が思っていることに気づいたとき、「うわ、終わってるなー自分」と思いました。そんなにハマってるとは知らなかった!
だって、ねえ。
毎日のように水をやってりゃ、そりゃ情も移ります。
さほど手間をかけていないのに、春秋、冬まで、何度もきっちり咲いてくれる律儀さも、愛おしいです。
肥料をやればモリモリと、やるのを忘れればそれなりにと、程よい距離感で反応を返してくれる。
水を切らせばしおしおとなるけれど、意外にタフで、あわててあとから水をやったら、しっかり復活してくれる頼もしさ。それでいて、花びらをちょっとちりちりさせて、ちょいと恨み言も忘れない。
世話した時間、見つめた時間の長さが、思い入れの深さ、愛着になっている。
バラと暮らす幸せって、つまりこういうこと
かつて、ミニバラを育てはじめたばかりの頃、情報を求めてのぞいていた匿名掲示板で、名前も顔も知らない誰かがつぶやいた一文が、今も心に残っています。
俺、自分のバラは自分のために咲いてくれてると思ってる。
わかる。わかるよその気持ち!
同じ時間を重ねて、ずっと見つめて、隣で咲いてくれる幸せ感をズバリ表していて、なかなか的確だなあと思う表現で、忘れられません。
どんなに心を寄せても、植物と人間が交感できるわけはないんですが。そんな中で、バラはちょっと特別だな、と思うのです。
四季咲きで、年中花をつけるところが、どこか人間くさいのでしょうか。
鉢植えの小さな樹木だから、すぐ隣の一緒の環境で何年もつきあえて、同じ時間を生きられるからでしょうか。
「自分がいないとこのバラは枯れる」と思いながら水をやりながら、世話するこちらが元気をもらって生かされているような感覚があります。
我が家のバラも、ピークを越えて、花数が少なくなってきました。
お疲れ様。
どのバラも自分のペースでつぼみをつけ、順次咲ききって、いま一息ついています。
そろそろお礼肥をやりましょう。
【こちらもあわせてご覧ください】
・5月はバラの季節。(ベランダのミニバラたち)
・ミニバラでお勧めの本。『ミニバラとつるのミニバラ』
・バラの豆知識002:初めてのミニバラを買って幸せになるために。注意点5つ【前】
・バラの豆知識003:初めてのミニバラを買って幸せになるために。注意点5つ【後】
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