自分史とは、「自分の歴史を振り返って、人に伝え、世界とつながり、自分が過ごしてきた時間が価値あるものと考える」ためのツールだと、私は考えています。
自分をふりかえる・知る・つながる・未来へ進む「自分史」
というキャッチコピーは、自分史の魅力を伝えるために私が作ったものです。
自分史は、「自分の人生をみずから書きつづった記録。自伝」。本来は文章で書くものですが、現在では、写真や映像、音声、創作、Webやデジタルと組み合わせた、より自由で幅広い「自分史」の取り組みが広がっています。
極端にいえば、「書かなくても、自分史」なのです。
過去を振り返って「点をつなげる」ことの大切さ
「過去をふりかえることが未来につながる」。これは、歴史を学ぶ何よりの理由だと思います。
これをひとりの人間にあてはめたのが、自分史の考え方です。
これについては、有名なスピーチがその精神を的確に語っています。
Appleを設立したひとり、スティーブ・ジョブスが、2005年に、母校スタンフォード大学の卒業式で残した伝説のスピーチがあります。
「ハングリーであれ。愚か者であれ(Stay hungry, Stay foolish)」という、非常に有名なスピーチですが、その中でジョブスは、大学の退学を決めたことを「今振り返ると、自分が人生で下したもっとも正しい判断だった」と語るのです。
退学を決意した大学で、一見無駄と思われたカリグラフ(装飾文字)のクラスに出て、そこで学んだ美をのちにMacintoshに組み込んだ体験を例にあげ、ジョブスは次のように語っています。
将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。
自分史は、「未来を信じて進む」ためのツール
逆に考えると、「未来を信じて進む」ために必要なのが「過去を振り返って、点と点をつなぎ合わせる」行為であり、「自分史」は、そのためのひとつの有効なツールだといえそうです。
知の巨人、エッセイの名手である外山滋比古は、著書の「自分史作法」(2000年)で、当時注目されていた「自分史づくり」について、「心のマイホームをつくろうとする気持が多くの人たちの心に育まれていたからであろうと思われる」と語っています。
過去をふりかえって、自分を知り、意味をつなげ、世界とつながって、未来へ進む。
そんな「自分史」を、入門講座で体験してみてください。
7月の新現役ネット「自分史入門講座」(全3回、東京・田町)、6月30日(木)までお申込受付中です。
【こちらもあわせてご覧ください】
・自分史は「心のわが家」、自分が落ち着けるよりどころ。
・自分に自信がないからこそ、自分史を書いてみるという選択。
・50年前に、60歳をきっかけに祖父が作った家族本は宝物。(自分史)
Information
「自分の歩みをカタチにする・これから始める自分史入門講座」(全3回)
自分をふりかえる・知る・つながる・未来へ進む「自分史」の入門講座。NPO法人 新現役ネットのプログラムのひとつとして開講予定です。「自分史」をかたちにすることに興味のある、中高年世代の初心者の方が対象です。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。
開催日時:
2016年7月14日(木)11:00-12:30
2016年7月21日(木)11:00-12:30
2016年7月28日(木)11:00-12:30
開催場所:
新現役ネット田町会議室(東京都港区芝)
申込受付は、6月30日(木)までです。お申込は下記リンクから、新現役ネットまでお願いします。
【お申し込みはこちらからどうぞ】
新講座「自分の歩みをカタチにする・これから始める自分史入門講座」(全3回)
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