世間のボールペン界を二分する双璧ともいえる存在が、〝なめらかな書き味がクセになる〟JETSTREAM(ジェットストリーム)と、〝消せるボールペン〟FRIXION(フリクション)です。
私は仕事用の筆記用具として、ジェットストリームを愛用していますが、フリクションも周りで見ていてユーザーが非常に多いですね。消せる便利さは、一度味わうともう元には戻れないともいわれます。
私も一時期、「これは便利!」と、さまざまな太さを揃えるぐらい使いましたが、結局ジェットストリームに戻ってきました。理由はいくつかあります。
2つのボールペンの特徴
ほかほか弁当で、仕事の書き込みが消えた!
フリクションをあまり使わなくなったのは、あまりに簡単に文字が消えることに気づいて、びっくりしたのがきっかけでした。
A3の校了紙全体にびっしり書いた赤字の上に、作業が一段落して買ってきたほかほか弁当を、ホント一瞬、上に置いたんです。うかつでした。
弁当をどけたら、赤字がきれいに消えていて、「えええ!?」
「デジタルは一瞬で消えるから怖いよね。それに比べたら、頼りになるのはアナログね」なんて言ってたのに、おそろしや、アナログの文書も一瞬で消える時代になりました!
この時は、内容はスキャン済みだったのが救いでした。
フリクションインキは60度の熱で消える
フリクションが専用ラバーで消しゴムのように消すことができるのは、摩擦の熱によって色がなくなるからです。
公式サイトによると、フリクションのインキは60度以上で消えるそうです。
フリクションのインキ(フリクションインキ)は60度以上になると透明になり、マイナス10度以下になるともとの色が復元し始め、マイナス20度前後になると完全に色が戻るという特性をもっています。 消えてしまった文字は、家庭用冷蔵庫の冷凍室などマイナス10度以下の環境下に置くことで、もとに戻すことができます。
http://www.pilot.co.jp/support/frixion/1334578774507.html
60度の高温は、結構身の回りにある
熱い弁当を上に置くのは論外としても、60度って、意外と低い温度です。
たとえばバッグの中で、手帳の横に熱い缶コーヒーやペットボトルを入れたりしませんか?
机の上がせまくて、コーヒーが入ったマグカップを書類の上に置いたりしていませんか?
夏に停めた車の中が、耐えがたく暑くなってたりしませんか?
駆動する機械も熱くなりますね。フリクションで書き込みをした紙を、複合機のレーザープリンターに反故紙として通すと、書き込みがアイロンをかけたようにきれいに消えることが確認できます。
「消えても構わない書きもの」って、考えてみるとそうそうはないはずです。
製品に注意書きがあるにも関わらず、いつも使っていると「つい」大事な書類に使ってしまうことってあるでしょう。それが、誰かのうっかりや偶然でいつのまにか消えたら……怖いですよね。
あとは個人の好みと用途の問題です
そのほかでFRIXIONが今ひとつと思っているところは、ふたつあります。
ひとつは、インキの色が薄いこと。
消えるインキの特性だと思うのですが、インキの透明度が高くて、ちょっと色が薄いんです。黒が黒々しくない。ほそい線がくっきりしづらい。
もうひとつは、つやのある紙に書けないことがあること。
4色印刷の校了紙によく使われるつやっとした紙に、インキが乗りにくいことがあります。
このへんは、自分の用途と書き味の好みの問題でしょう。
特徴を知って使っている場合は、問題ありません。
私もFRIXIONを使っています。普通紙にプリントしたPDFに細かく赤字を入れるのなんかには、最適ですね!
でもくれぐれも、消えてはいけない大事なものに、FRIXIONを「ついうっかり」使うのだけは、気をつけてくださいね。
【参考】(外部サイト)
・筆記具 フリクションシリーズ - PILOT
・よくある質問と回答 フリクションシリーズ - PILOT
【こちらもあわせてご覧ください】
・プロが使う多色ボールペンは、三菱ユニの「ジェットストリーム」をおいて他にない。
・アナログ最強。どこでも使えるホワイトボード「ヌーボード」が便利。
・愛しのA5・100枚ノート。(無印良品)
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